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ファッションショー撮影、そして長尺編集黙示録

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お久しぶりです

夏もすっかりなりをひそめ、いよいよ残暑かと思いきやその割にかなり涼しい日が続いております。
今年の気候はメリハリが効いてますね。
月見バーガーも始まって秋を感じる今日この頃でございます。

今年の夏の映画はなんとなく寂しい感じがしました。ポケモンもないし。
夏休みに盛り上がった映画といえば、前々から公開してたマーヴェリックかワンピースかくらいのものですが、マーヴェリックは公開して早くに見に行ったし、
私ワンピース世代で尾田先生とは同郷のはずなのですがほとんどみたことがありませんで(唯一アニメを見ていた時期があったのですが、毎週ひたすらルフィが階段?を走りまくって、やっと終わったと思ったら主要キャラぽい人が死にました)、そんなわけでスルー。

ところが秋は豊作ラッシュで、最近見た中では「NOPE」と「ブレッドトレイン」が特に良かったです。

「NOPE」は今年ベスト級に良かったので語りたいことは山ほどあるのですが、開始1秒から既にネタバレになる映画ですのでなかなか話題に出しづらいです。
というわけで「ブレッドトレイン」ですが、日本が舞台の大作映画なので、当然いつものトンチキ日本が出てきます。「ブレードランナー」とか「ウルヴァリン:SAMURAI」とかのアレです。
トンチキ日本、愛らしいですよね。今作は東海道新幹線がモチーフの架空の会社、日本高速鉄道が運営する「ゆかり号」が舞台。ほらもう愛らしい。ゆかりて!しそのふりかけかい!
しかも車内にはガチャガチャが置いてあります。いいね。日本で人気のキャラクター、「モモもん」の着ぐるみが狭い通路を幅取って歩くカオスっぷり。通行止めが起きてしまいますね。いい。登場するヤクザのあんちゃんの手には「平」の字のタトゥー。最高。組長の手には「長」とか書いてあるんでしょうか。
しかも車内にはみんな大好き真田広之、「HEROES」のマシオカ、「THE BOYS」の福原かれんが同乗します。アメリカン日本人の回転寿司かい!
主演はブラピ!まごうことなきブラッドピットがいつもの脱力系でムキムキキレキレアクションを見せてくれます。
それを撮る監督は「デッドプール2」「ジョンウィック」のデヴィッドリーチ監督!もうみるしかない。みんなで見よう!

ファッションショーの撮影を行いました!

8月初旬。岡山で開催された、「IG FASHION TEAM STAGE」というファッションショーに弊社ヘアメイク、撮影両部隊参加しました。
実は昨年も参加させていただいておりまして、その際はメイキングのみの撮影だったのですが、今回は本編のショーとメイキングの両方を担当しました。
前日の夜から前乗りして綿密に計画をたて、前回よりも準備万端で挑みました。カメラも脅威の7カメ+スマホ体制!
人員も、いつもきてくれてる後輩のでっしーと、そのさらに後輩のさわの君という新顔を交えての局地用編成。
五人で七台のカメラと10枚以上あるSDカードを使うおっかなびっくりな撮影でした。
撮影の二ヶ月ほど前からこの日の撮影に向けて戦々恐々としていましたが、当日は無事撮影を終えられたのでハッピーでした。

毎度のことですがキッズモデルの皆様はショーが始まるまでは普通の子供なのに、始まった途端目つきが変わってかっこよくなったり、可愛くなったり、あるいはセクシーになったりとそれぞれの色を突然発揮するのが素晴らしいですね。
今回は大人のモデルも数名いたのですが、こちらは流石の風格ですごかったです。語彙が追いつきません。

撮影にご協力いただいたスタッフの皆様、ゲストの皆様、出演者の皆様、ありがとうございました。

長尺編集黙示録

撮影が終わったら何が始まる?
知らんのか
編集が始まる

というわけで、いつも通り翌日から編集作業でございました。
先ほども申した通り今回はショーとメイキング両方撮影したのですが、納期から考えて僕一人の体じゃ到底無理なので、初の試みとしてでっしーにメイキングの編集を担当してもらいました。
そして私はショーの担当だったのですが、前から予定してた帰省の時期が納期とガン被り+自宅のネット環境がなくなるサプライズに見舞われ、友人宅と実家で遊びもせずにPCと睨めっこ。帰省中はほぼ自分の部屋にこもっていたので、自宅にいるのと何も変わりませんでした。

メイキングは1日の出来事を振り返る構成にさえなれば尺は自由自在なのですが、ショーはモデル一人一人が主役なので、どうしても尺が長くなります。クライアント様からも、「一本の動画というよりはそれぞれ見たいところだけかいつまんで見れるようにしたいので尺は長くなって良い(要約)」というご要望だったので、今回は30分想定で製作しました。そのための七台のカメラです。いやあ、大変だった。

イマジナリーラインやフレーミングのサイズ感はカメラ設置の時点で部長奥野僧が練りに練ってくださっていたので、編集自体はそこまで複雑な作業はないのですが、如何せん量が…。
クリップの美味しいところだけ切り出して繋げるという単純作業なのに、1時間近くあるクリップが7本+αなので、切り出すだけで丸一日ちょっとかかりました。24時間フル稼働してるわけじゃないので実際は3日近くかかってます。

そこから切り出したところから更に画の取捨選択をして、とりあえず一本の動画にしてみて、チェックして、修正して、仮編が終わるのに1週間かかりました。
そこからさらに本編集が始まって、全体のバランスを整えたり、テロップを入れたり、チェックして修正して…みたいなこと延々と実家で愛犬のチョコちゃんに膝に座られながら続ける日々。極まってましたね。

MacBookは書き出し以外の夢を見るか

最も極まっていたのは書き出し時間。
わからない方に説明すると、書き出しというのは書類を印刷するようなもので、編集したデータを一本の動画として編集ソフトの外で再生できるようにする作業のことです。
だいたい、5分程度の動画なら書き出し時間は3分程度か、データの大きさによっては5分以上になります。

ここで問題です。
Q.30分の動画を書き出そうと思ったら、何分かかるでしょうか?

これは簡単、A.30分!
残念不正解。正解は300分。5時間です。

えぇ!?と、最初に書き出した時に衝撃のあまりPC画面に吠えました。長すぎだろと。中学生の睡眠時間かよと。

一般的に書き出しが長くなる要因はデータの大きさですが、レンダリングやプロキシというようなデータを軽くするための最善を尽くして5時間です。ワンピース見たことないという話をしたばかりですが、画面に反射した僕の顔は目が飛び出て顎が外れたウソップみたいな顔だったかと思います。
となるとPCのスペック問題か、読み込んだクリップが多すぎたか…。
ともあれこの5時間を超えないと第三者にチェックもしてもらえないので、書き出し中に飯を食ったり、寝たり、犬と遊んだり、福岡に行ったり、ガンプラを作ったり、ハガレンを見直したりしてました。こうしてみると案外帰省エンジョイしてますね。良かった。

チェックしてもらうために5時間かけて書き出しをおこなうので、修正が出たらすぐに修正してまた5時間書き出し、チェック、修正、5時間、チェック…という繰り返しでどうにかなりそうでした。
というか、むしろ5時間かかるおかげで終盤は稼働時間よりも書き出し中の休憩時間の方が長くなって、ガンプラは素組終わるし、5クールあるハガレンも見終わる有様でした。

メイキングも大変でした。

でっしーが担当してくれたメイキングも大変でした。
ただ、学生で可動時間も限られる中でかなり頑張ってくれたのでとても助かりました。なんせ当初想定してた以上の量の仕事をしてくれたので…。
編集がどういうふうに作られるか分かった上で撮影できるようになるとより実用的なスキルになります。クライアントや上司がどういうものを想定して、お客様がなにを目的に楽しんでもらうかを予想しながら映像や演出の取捨選択をするというのはサービス業全般に同じことが言えますので、そこを習得してくれたら何よりです。

俺には涙を流せないが…

動画は2本ともなんとか完成しました。
でっしーも僕も満身創痍で、終わった夜にはLINE上でお互いをたたえました。
ずっと書き出しを頑張ってくれた僕のPCの電源を数日ぶりに落とした時のカタルシスたるや(とはいえ稼働率が落ちるので毎日再起動はしていましたが)。
全て終わった夜に実家のWOWOWでターミネーター2が放送されてたのですが、僕のPCとラストシーンのシュワの心情がリンクしていたような気がしました。いやPCは今も元気ですが…。

下記リンクより動画はご覧いただけますので、気になったらぜひ見てみてください!

それでは、”Hasta La Vista, baby.”

かっこいい

ね〜〜

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